「ENEOSの森」や「ENEOSわくわく環境教室」など、貴社ではさまざまな環境保全活動に取り組んでいますね。それらについてお聞かせください。
「ENEOSの森」や「東京グリーンシップ・アクション」は、当社における社会貢献(環境保全)活動のひとつです。このような取り組みには、ほかにも日比谷公園の花壇の整備や「コウノトリ野生復帰」事業支援活動、「ENEOSわくわく環境教室」などがあります。
森林にはCO2の吸収や水源の涵養(かんよう)、生物多様性の保持などの機能があり、それらを維持するには継続的に保全を行うことが必要です。そこで、各地域で森林保全専門に活躍するNPOなどの団体を先生に迎え、当社の社員やその家族が一緒に下草刈りや間伐などで森林保全に取り組むほか、自然観察や鳥の巣箱の設置なども行っています。
当社の製油所がある場所の近傍に「ENEOの森」があるのですが、現在(※2012年1月現在)、国内の9ヵ所(※北海道・宮城県・神奈川県・長野県・奈良県・岡山県(2ヵ所)・山口県・大分県)で活動を実施しています。
「東京グリーンシップ・アクション」というのは、都内に残された自然の保護を目的に、東京都と企業、NPOが連携して取り組む環境保護活動です。東京都が指定する保全地域で活動しているのですが、当社は2010年度に町田市の図師小野路(ずしおのじ)歴史環境保全地域において、社員やその家族が「町田歴環管理組合」の指導を受け、昔ながらの農法で荒れた水田を復元させる里山保全活動を行いました。
日比谷公園では、2005年より定期的に園内の一部の花壇について整備を実施しています。社員とその家族が、季節に合わせた花の植え替えや草取りなどの作業を行います。
少し変わった視点では、「コウノトリ野生復帰」事業の支援活動があります。兵庫県豊岡市はコウノトリの野生復帰に力を入れており、当社の前身のひとつである九州石油株式会社が「STORK(ストーク)」というコウノトリをモチーフとしたマークのブランドを展開していたことがきっかけで、支援活動を行うようになりました。現在でもこの取り組みを続けています。具体的には当社による資金援助だけでなく、「ENEOSわくわく生き物学校」という体験学習によりコウノトリの野生復帰の拠点を見学し、関西地区の子どもたちに豊岡市の取り組みについて学んでもらっています。
関東地区の子どもたちと一緒の取り組みとして、「ENEOS森のわくわく学校」というものもあります。これは、山梨県北杜(ほくと)市にある清里高原に自然体験学習に行きます。レンジャーの引率で夜の森へハイキングに出かける、自然エネルギーについて学ぶなど、多彩なプログラムが用意されています。
「ENEOSわくわく環境教室」は、当社の社員が先生となり、小学校で環境に関する出張授業を行うものです。授業では、CO2が増えるとどのような問題が発生するかなど、実験を通じて分かりやすく説明します。毎年数十校ほどで実施されており、授業が終わった後には生徒たちと一緒に給食を食べたりしています。
これら以外にもエコプロダクツ展への出展や、本社での「チャリティ古本市」の開催などもあります。古本市では、社員が読み終わった本を提供・購入することでリユース意識の啓発を図り、その売上金額を「特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン」と「特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン」に全額寄付して、環境保全活動をサポートしています。
オンラインでの取り組みとして、「クリックで守ろう!エネゴリくんの森」というWebページがありますね。
昨年(2011年)8月末からは、「クリックで守ろう!エネゴリくんの森」というクリック募金の取り組みを実施しています。当社ブランドのENEOS(エネオス)のマスコットキャラクターに「エネゴリくん」がいるのですが、それにちなんでゴリラが暮らすアフリカの森林の保全活動を支援するものです。
ゴリラは乱獲や森の減少により絶滅危惧種に指定されており、守るために何かできないかということでスタートしました。
当社の「クリックで守ろう!エネゴリくんの森」というWebページ内の募金ボタンをクリックしていただくと、1回(※1エネゴリ)につき1円が「特定非営利活動法人 野生生物保全論研究会(JWCS/Japan Wildlife Conservation Society)」に寄付されます。当社が寄付を行い、クリックしていただいた方にはお金がかかりません。今年(2012年)2月の時点で200万クリックを超えています。
なお、今回の件でJWCSの方にお会いしましたが、ローランドゴリラには東と西の種類がおり、どちらも日本の大学の先生が研究に取り組んでいるなど、貴重なお話を聞くことができました。
- 環境対策は統合以前からの重要課題だった
- エネルギーを効率的に使う発電と給湯がエネファームの魅力
- ガソリンでカーライフと地球環境をサポート
- “省エネ”と“創エネ”の実現を目指す
- 地域社会との交流を深める環境保全
- お客様と一緒に取り組むことが必要