貴社の環境への取り組みについて、今後の展開をお聞かせください。
まずは、自分たちができることをしっかり行うことです。省エネの自動販売機の開発、工場においての省エネ、容器の軽量化など、まだまだできることはたくさんあります。
同時に、コカ・コーラというブランドは多くの方々に知られているので、その強みを活かせば、我々には大切なメッセージを広く社会に伝えていけるだけの力があると自負しています。そのように考えると、弊社だけで環境への取り組みを完結させるのではなく、社会の問題として、様々な方とコラボレーションしながら、その取り組みを社会にきちんと伝えていくことが重要だと考えています。環境問題に詳しい人たちだけではなく、詳しくない人たちに対しても我々の取り組みをきちんと伝えることで、多くの方に改めて環境について関心を持って考えてもらう機会につなげられるのではと考えています。
自分たちでできることを行いつつ、他の人たちと協力すべきところは一緒に行うというように、個々の役割を考えながら環境への取り組みを行うのです。例えば容器のリサイクルでは、弊社がいかに環境にいい容器を開発しても、それが不燃ごみに捨てられてしまうとリサイクルができなくなります。それでは不燃ごみに入らないようにするにはどうするかを考えた場合、弊社の役割は容器のリサイクルの大切さをしっかり伝え、ひとりでも多くの人にリサイクルの輪に参加してもらうようにすることです。自分たちだけではできないところを、他の人たちとどのように協力すれば効果的になるのか、私たちは日々模索しています。
貴社の環境への取り組みについて、目標などはありますか。
2010年までに、日本のコカ・コーラグループ全体で、CO2の排出量を約19%削減するという目標を掲げています(2004年比)。2004年は「eKOシステム」の統合運用の前年に当たるのですが、コカ・コーラグループ全体で取り組む方向性として、CO2の排出量を抑えて地球温暖化防止の対策を行うという、社会へのコミットメントを表明した年といえます。
また工場、物流、オフィス、自動販売機の4領域に対してそれぞれ目標を立てているのですが、新しい技術(イノベーション)を用いて、それぞれの領域で地球温暖化防止のために何ができるかを模索し、目標の達成に向けて様々な施策を行っていく予定です。
ちなみに弊社では、PETボトルを捨てる際にキャップとラベルの分別を行っています。そのなかで、どのようなラベルだと剥がしやすいかなど、お客様の視点が分かるようになりました。販売して終わりではなく、リサイクルするところまでしっかりと責任をもつのがコカ・コーラという企業の責務なのです。環境担当の社員だけではなく、一人一人の社員が環境への意識をしっかりと持つ、それが企業としての環境に対する責任を果たす最初の一歩になると考えています。
大西様 後藤様
貴重なお時間のなか、取材にご協力いただきありがとうございました。グローバル規模での環境への取り組みに、本当に驚きの連続でした。
- グループのプラットフォーム 「eKO(イー・ケー・オー)システム」
- グローバルな取り組みだから分かること
- 省エネ自動販売機「e-40」と「eKOシステム」
- 容器はゴミではなく資源です 「PETボトルのリサイクル」
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