まずPCですが、一般に現在のPCは4年ほど前の製品と比べて消費電力が大幅に改善されており、当社の最新のPCの導入によって消費電力を最大で84%も削減することが可能です。また、当社の法人向けのPCでは、「HP Power Assistant」という電力管理ソフトウェアを標準で搭載しています。「HP Power Assistant」は、PCおよびモニターの消費電力をモニタリングし、節電やバッテリ駆動時間の最大化に役立てることができるソフトウェアであり、利用環境に合わせて、パフォーマンスと消費電力のバランスを最適な状態にカスタマイズしてくれます。さらに、電力料金やCO2排出量の推計値を確認することも可能です。
ほかにも、このソフトウェアは「電源プラン設定」「スケジュール設定」「利用実績の確認」「ピークシフト機能」「モニター消費電力設定」という、5つの機能を有しています。
「電源プラン設定」とは、Windowsの電源管理のオプションから、利用状況に合わせて簡単に省電力システムへ設定することができる機能です。ディスプレイやバッテリなど、個別の設定も可能です。
「スケジュール設定」とは、1週間の電源プランについてスケジュールを立てることのできる機能です。昼休みの間だけ自動的にスリープモードにするなどの設定により、無駄な電力消費をカットすることが可能です。
「利用実績の確認」は、電力をどれだけ使ったのかを円グラフや棒グラフによりビジュアル化し、分かりやすく確認できるという節電に貢献する機能です。
「ピークシフト機能」では、バッテリのみで駆動させる時間と、バッテリの充電を行う時間を指定することが可能です。この機能を活用することで、電力消費の多い時間帯に節電に貢献することができます。
「モニター消費電力設定」により、接続されている当社製のモニターの電源管理についても、同一のインターフェイスで省電力の設定が可能です。
PCに関連するもうひとつの環境配慮製品として、「シンクライアントソリューション」についてご紹介します。
「シンクライアントソリューション」とはどのようなものなのですか。
シンクライアントソリューションとは、ユーザーの操作端末にアプリケーションやデータを保存せず、アプリケーションの実行やファイルの保存などはネットワークを経由したサーバー側で行うシステムのことです。ユーザーの操作端末を、シンクライアントまたはゼロクライアントと呼んでいます。
当社ではさまざまなシンクライアントソリューションを提案していますが、特に導入がしやすい「HP MultiSeat Computing」をご紹介します。これは、PCのハードウェアを使ってサーバー側を構成しているため、専任のサーバー管理者でなくても簡単に構築することができ、学校のPC教室や図書館への導入に適しています。
一般に、PCを利用する人が多ければそれだけの台数を用意しなければならないわけですが、「HP MultiSeat Computing」では1台のPCを複数のユーザー(※最大15ユーザー)で共有することが可能であり、大幅な消費電力を削減に貢献することができます。
例えば、PCを40ユーザー分設置した場合と、「HP MultiSeat Computing」を40ユーザーが利用できる設定(※)の場合とを比較すると、消費電力を75%も削減できることがシミュレーションによって分かりました。
※シンクライアント40台とサーバー本体が1台。
すでに、実際に国内の大学でも「HP MultiSeat Computing」を導入していただいている実績があります。
- 「グローバルシチズンシップ」に基づく環境への取り組みがスタート
- 製品やサービスを通じた社会・環境への貢献-「ポートフォリオ」
- 節電ソフトウェアやシンクライアントシステムで電力消費を最適化
- データセンターを丸ごとコンサルティング
- 屋外使用可能インク初のエコマーク商品の認定取得
- パートナー企業や取引先各社と協力した環境負荷低減-「サプライチェーン」
- 武装組織の資金源となる「紛争鉱物」を使わないために
- 業務遂行における環境負荷軽減-「オペレーション」
- スマートシティ-エネルギーの見える化から自発的なCO2の削減へ