サプライチェーンおける取り組みについてお聞かせください。
当社は世界で約30万人の社員が働き、170カ国以上の国や地域に拠点を有するグローバル企業です。サプライチェーン、つまりはパートナー企業や取引先各社に対する社会的責任を考慮しながら業務に当たっています。
当社では2000年ごろからサプライチェーンに対する倫理規定の整備が進められ、サプライヤー各社にその規定を順守していただいています。
米国に「EICC(※Electronic Industry Citizenship Coalition)」と呼ばれる団体があるのですが、当社はその設立にかかわった企業のひとつです。「EICC」は、電機電子業界のなかでサプライヤーとなる各社を通じて環境や労働、倫理などの行動規範を定めて、それらの順守を業界内で広めていくことを目的とした団体です。このEICCは、後述の紛争鉱物のところでも登場します。
サプライチェーンの取り組みとしては、グローバルで製品リサイクルも行っていますね。
HPではグローバル(※世界60カ国・地域)で「HP Planet Partners Program」という名称で、製品やプリンターのカートリッジ、(国によっては)印刷したメディアのリサイクルを行っています。2011年度では、製品のリサイクル重量は13.39万トンにもなります。回収した製品は「Closed-Loop Recycling」という仕組みによって、リサイクル材として新たな製品に使用することも行っています。
先進国だけではなく、途上国でも取り組みを進めています。例えば、アフリカでは安全なリサイクルの仕組みを構築することに尽力しました。今年(2012年)のグローバルシチズンシップレポートでは、ケニアで初めて先進的なリサイクル設備を構築したことが掲載されています。
日本HPでも、ハードウェアの回収やインクカートリッジの里帰りプロジェクト、(里帰りプロジェクト以外の)インク・トナーカートリッジ回収プログラムを運営しています。
- 「グローバルシチズンシップ」に基づく環境への取り組みがスタート
- 製品やサービスを通じた社会・環境への貢献-「ポートフォリオ」
- 節電ソフトウェアやシンクライアントシステムで電力消費を最適化
- データセンターを丸ごとコンサルティング
- 屋外使用可能インク初のエコマーク商品の認定取得
- パートナー企業や取引先各社と協力した環境負荷低減-「サプライチェーン」
- 武装組織の資金源となる「紛争鉱物」を使わないために
- 業務遂行における環境負荷軽減-「オペレーション」
- スマートシティ-エネルギーの見える化から自発的なCO2の削減へ