「かっとばし!!」で用いられるバットには、プロ野球の有名選手が使っていたものもあるのですか。あるとすれば、例えばどのような選手ですか。
もちろん、プロ野球選手のバットもあります。日本のプロ野球選手であれば、ほとんどのバットを使っていますね。例えば阪神タイガースの関本選手、日ハムのダルビッシュ選手、さらにメジャーに行く前の松井選手もありました。ただし、イチロー選手だけはなかったかと思います。
こちらに実際お持ちしたのは、巨人の阿部選手、阪神の金本選手、日ハムのダルビッシュ選手のバットです。ダルビッシュ選手はピッチャーなので、交流戦がなければバッターとはならないこともあってバットは貴重ですね。
バット1本で、どれくらいのお箸が作られるのですか。
バットのボールを打つ部分を板状にし、それを加工してお箸にするのですが、作る過程で折れてしまったり、曲がってしまったりすることもあり、バット1本から作られるお箸は5膳から6膳となります。
バットのそのほかの部分は、「すべりこみ」「ブルぺん」といった商品を作るために使われます。
これらの商品を作る際、削りかすが発生します。その削りかすと牛乳パックを合わせて紙を作り、兵左衛門の名刺にしています。せっかくバットをリサイクルしているのに、削りかすを捨てるというのではもったいないですからね。捨てるものがないように、十分配慮しています。
折れたバットというのは、年間でどれくらいあるのですか。
折れたバットの本数までは分からないのですが、おおよそ年間で20万本のバットの生産があります。それくらいのサイクルはあるのではないでしょうか。兵左衛門で入手する折れたバットの総数は、年間で2万本ほどですね。やはりプロ野球の選手のなかには、少し折れた程度のバットであれば、補修してファンにプレゼントする人もいるでしょう。兵左衛門のように、折れたバットを使用して製品を作っている企業というのが、あまり知られていないという事情もあります。そう考えると、廃棄されているバットもまだ多いのではないでしょうか。
「かっとばし!!」「すべりこみ」「ブルぺん」といった商品のネーミングは、どのようにして決まったのですか。
実は、社内公募で決まったのです。折れたバットを使っているというポイントを踏まえた、みんなに注目されるネーミングがないかと考えていたなかで、この「かっとばし!!」という案が出てきました。最初に「かっとばし!!」という案が出たとき、面白いなと思いましたね。
一番初めに決まったネーミングが「かっとばし!!」ということもあり、その後の商品も野球に関連したものにしようというのは安易な考えかもしれませんが(笑)、「すべりこみ」「ブルぺん」といったネーミングが次々と決まっていきました。最近はネタ切れなので、どうしようか悩んでいますが(笑)。
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