今回の「エコなニュース」は、コイケヤポテトチップスやポリンキーでおなじみの株式会社フレンテ(株式会社湖池屋)様の取り組みをご紹介。
株式会社フレンテ(株式会社湖池屋)様では、規格外チップスのリサイクルや「湖池屋の森」など、数多くの取り組みをなさっているようです。その詳細は、どのようなものなのでしょうか。
- マーケティング本部
マーケティング部
広報課長
山口直哉様
- マーケティング本部
マーケティング部
広報課
小幡和哉様
早速ですが、よろしくお願いいたします。
環境に関する取り組みを始めたきっかけをお聞かせください。
当社(※フレンテグループの事業会社の株式会社湖池屋を含む)は「ベルマーク運動(ベルマーク教育助成運動)」に賛同しており、1977年から35年以上にわたって協賛会社として参加しています。
当社製品であるポテトチップスのパッケージの裏に、お菓子を通じて教育に貢献する目的でベルマークがついています。これは、CSRの観点から行ってきたことなのですが、じゃがいもやトウモロコシなどを原料とする当社では、以前より食に携わる部分で少しでも環境に優しいことをできればという考えがありました。そこで、最近はさらに環境面の取り組みも進めるようになってきたのです。
環境に関する取り組みで最初に行ったことは、温室効果ガスの削減に貢献するカーボン・オフセットです。具体的には、ポテトチップスを購入していただくと、1袋当たりいくらという形で長野県小海町にある「おかしの森」への植林の寄付と、1袋につきカーボン・オフセットするというものでした。これは、最初は流通小売業者さんとのタイアップという形で実施したのですが、その後、カーボン・オフセットの事業が2008年と2009年に環境省のモデル事業として選ばれました。そして、2年後には環境省のカーボン・オフセット認証マークを取得しています。
60グラムのコイケヤポテトチップスの製造における工場でのCO2排出量は、1袋当たり(Mサイズ)約51グラムになるのですが、その約25%に該当する13グラム分をCO2排出枠として購入し、オフセット(相殺)しました。
現在ではこのカーボン・オフセットの取り組みは終了しているのですが、実際にやってみるとなかなか難しいということが分かるなど、学ぶことも多い企画でした。
環境対策やCSR的な側面から実施しているのはもちろんですが、当社としても企業として利益を上げることも必要です。社会貢献という意味で付加価値となり、ブランディングの向上にもつながることを期待しています。
消費者の皆様や関係各所の方々と協力して、将来的にはさらに進めていかなければならないところだと考えています。それを踏まえて、今後はどのような取り組みを実施するか、試験的とはいえカーボン・オフセットの取り組みを行ったという実績もあるので、さまざまな可能性を模索していきたいですね。
2年間という試験的なものではありましたが、世間にカーボン・オフセットというものがそれほど広まっていないという状況下で、まずは取り組みを行ってみたという点が、当社として非常に大きな意味があったのではないかと思います。これを第一ステップとして、将来的に第二・第三と進めていければいいですね。
貴社では環境理念と環境行動指針というものを策定していますが、それらの内容についてお聞かせください。
フレンテグループではグループ理念というものを設けており、そこでは『常に安心できる商品を提供し、地球環境、人々の健康、社会的貢献を心掛ける。』という内容が最初に記載されています。それを基に、環境の側面にフォーカスを当てて具体化したものが、「フレンテグループの環境理念」と「フレンテグループの環境行動指針」です。環境理念と環境行動指針はまだ新しく、前述のカーボン・オフセットと同じころの2008年に制定されました。
環境理念では、『私たちフレンテグループは、独創的で心の満足度の高い商品、サービスを提供するとともに、地球環境、人々の健康、豊かな社会づくりに貢献します。』と述べており、その内容を受けて具体的な5つの行動指針を定めています。
- 食に携わる部分で少しでも環境に優しいことを
- 規格外チップスのリサイクル
- 一人でも多くの子どもに給食を
- グリーンカーテンで育てたゴーヤをチップスに
- 豊かな生態系を目指す「湖池屋の森」