環境ステートメント「eco changes」というものがありますが、これはどのような内容なのですか。
環境ステートメント「eco changes」は、当社の宣伝部が中心となってつくったものです。ロゴを含めて、対外的なキャッチフレーズとして使えるものが必要だという意見が社内で挙がったことがきっかけで、日本語圏・英語圏・中国語圏に最もふさわしいキャッチフレーズをつけて、グローバルで展開しています。
日本語圏のキャッチフレーズは『家庭から宇宙まで、エコチェンジ。』、英語圏では『for a greener tomorrow』です。日本国内に向けては2009年6月、海外(欧米)に向けては2010年6月に発信しました。また、中国に向けては2012年4月から発信しています。
中国語圏のキャッチフレーズは『精于节能 尽心环保(省エネに精通し、環境保護に心を尽くす)』というものです。「eco changes」で新たなキャッチフレーズを決めようという動きもあったのですが、漢字中心の文化でもあり、「eco」という英語が受入れられない恐れもあったので、以前から使っていた『精于节能 尽心环保』というキャッチフレーズを活かしながら展開しています。
「eco changes」のキャッチフレーズは、欧米のものも違いますね。こちらについても理由があるのですか。
各国で調査を行って何がふさわしいのかを把握したうえで、グローバル展開のキャッチフレーズを決めました。
米国で環境への意識、省エネに対する意識が高くなったのは最近のことです。それまでは、省エネという概念自体がなかったと言えるかもしれません。しかし、最近になって意識が高くなってきたので、当社の環境貢献型の空調機器についてはシェアが伸びています。
最近、省エネに関する取り組みで大きなトピックスはありましたか。
東日本大震災以降の各地の節電要請に応えるには、当社も大変苦労しました。しかし、そのなかで得たノウハウは、現在、新しいビジネスにつながっています。
具体的には、どのようなビジネスにつながっているのですか。
例えば、工場で電気を使いすぎないようにするために、本社で一括で監視(見える化)するシステム(デマンド管理システム)を構築し、そこで得られたノウハウを自社内で導入する、製品に採用し販売することを行っています。
当社では節電そのものに対応するというよりは、ピーク時の使用電力(デマンド)を管理して全体の使用電力を下げ、工場における発電量を減らすことで節電に貢献しました。使用電力がピークとなる時間帯をずらして平準化していけば、全体の発電量を下げることができるわけです。
2012年度から、デマンド管理システムの監視対象を電力会社と大口契約(500kW以上)を締結している当社の68拠点に拡大し、地域(電力管内)を越えて、使用電力の統合管理に一層取り組んでいます。当社が自ら使って、震災直後の節電要請に応えてきた実績がある、自信を持って提供できるシステムです。
- 1970年代からすでに経営上重要な問題と認識
- 創立100周年までにCO2排出総量30%削減を目指して
- 環境問題への取り組みをグローバルに展開
- 環境に配慮していない製品などない
- グローバル環境先進企業を目指して