日産には、「e-NV200」という電気自動車もありますね。
「e-NV200」というのは、2014年にグローバルで発売を目指している電気自動車で、いわゆるミニバンタイプの100%電気商用車です。少し前にニュースなどで取り上げられましたが、ニューヨーク市のイエローキャブというタクシーに当社の「NV200」が採用されました。2013年10月より順次切り替えられていく予定ですが、その「NV200」の電気自動車版が「e-NV200」なのです。そのため、将来的にはニューヨーク市でも電気自動車の導入を視野に入れています。
セダンやミニバンタイプだけでなく、スポーツカータイプなどの電気自動車の開発も考えているのですか。
「日産リーフ」と「e-NV200」以外にも、高級車の電気自動車を開発したいと考えています。一般に高級車というと燃費が悪く、排出ガスやCO2を多く排出するというイメージがあるようですが、高級車に乗っているお客さまでも実は電気自動車にあこがれているという方が多いようです。
電気自動車では、「NISSAN New Mobility Concept(ニッサンニューモビリティコンセプト)」という超小型車もありますね。
「NISSAN New Mobility Concept」は、前後2人乗りの超小型モビリティです。当社の調査によると、日本のクルマの平均乗員数は1.6人ということが分かりました。そこで、少人数用の自動車のニーズもあると考え、現在はさまざまなところで実証実験を進めています。
「NISSAN New Mobility Concept」で実証実験を行っているとのお話でしたが、具体的にはどのようなことを実施しているのですか。
ちょうど終了したばかりなのですが、横浜市で「NISSAN New Mobility Concept」をさまざまな方にカーシェアリングのような形で利用していただくという取り組みを行っていました。
2013年3月には、横浜市と東急電鉄(東京急行電鉄株式会社)さんと一緒に、たまプラーザ周辺にお住まいの方々に2週間ほど無料で「NISSAN New Mobility Concept」をお貸しするという、超小型モビリティのモニター調査を実施しています。超小型モビリティを子育て世代の一般家庭に2週間利用してもらうことで、ライフスタイルなどにどのように影響するのかを、快適かつ省エネルギーなまちづくりの検討の一環として実施するものです。
また、地方では過疎化が進んでいます。その結果、スーパーがなくなり遠方へ買い物に行かなければならないが、そもそもガソリンスタンドやバスの運行本数も減少しているので、ご老人の方々が外出を避けて孤立してしまうという現状があります。
そのような問題を解決するため、全国知事連合が小型モビリティの導入を提案しました。それを受けて、昨年には九州の過疎地で、高齢者の方々に「NISSAN New Mobility Concept」を利用していただき、モニター調査も実施しました。
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