今後の環境への取り組みに関する方針についてお聞かせください。
全社員のプロジェクトである「資生堂アースケアプロジェクト」がスタートしてまだ1年目なので、このプロジェクトを早く軌道に乗せて、“資生堂ならではの「美」と「エコ」をつなぐ新しいライフスタイル”を世の中に提案していきたいですね。
先ほども触れましたが、もともと化粧品業界の環境負荷はそれほど大きくないことから、弊社の事業活動から出される環境負荷をどれだけ削減してもほかの業種と比べて社会的貢献度はそう大きくはないといえます(当然、環境負荷は削減してくべきですが)。そのため、私たちは環境負荷をきちんと減らしていく一方で、美を追求する企業として、「美とエコの共生」を使命として、新しいエコの概念やライフスタイルを生み出していきたいと考えています。エコは我慢とか倹約だけではなく、「エコすることが美しい」「エコはかっこいい」とお客さまに受け止めていただける新しい価値を提案していきたいと思います。
企業が環境活動を継続していくために、ビジネスとの関係は重要です。お客さまや社会と共感することで、ビジネスと環境活動の両立を図り、お客さまと地球が継続して美しくなるサイクルをグローバルに実現できるといいですね。
今、継続という言葉が出ましたが、「一瞬も 一生も 美しく」という弊社のコーポレートメッセージがあります。「美」には、一瞬のきらめきも、一生という長いスパンの場合もあるわけです。このメッセージを環境に当てはめた場合には、“人も地球も 一瞬も 一生も 美しく”というように拡大して解釈することが可能だと思います。現在の弊社のコーポレートメッセージには「人も地球も」という言葉は入ってはいませんが、資生堂のなかで環境をメインに仕事をしている私たちの心のなかではそのように捉えています。現在は人だけが美しくなっても、それが本当に美しいということにはならない時代になっていると思います。「地球の美しさ」と「人の美しさ」は同時に追求しなくてはならないと捉えています。
- 社長が率先して呼びかけ-「エコアイデア募集」
- 不要な事務用品を循環-「エコベストセンター」
- 植林活動と工場周辺の清掃活動
- 「美」と「エコ」をつなぐ新しいライフスタイルを提案
- モノづくりにおける全てのライフサイクルで環境への取り組みを
- 担当者の想いを紹介するWebサイト