今後の社内的な環境への取り組みについて、お聞かせください。
今後のソニーの環境への取り組みには、大きく2つの柱があると考えています。
1つ目は、やはり「温室効果ガスの削減」ですね。温室効果ガスの削減は、環境への取り組みの大きな柱となります。洞爺湖サミットでも、2050年までに世界の温室効果ガスを半減させるということが話し合われました。ソニー全体での温室効果ガスの排出量について、この洞爺湖サミットで話し合われた温室効果ガスの半減というラインに乗せるかは非常に難しい課題です。今まではまだターゲットを示して、各事業本部や各事業所(当社ではサイトと呼んでいます)が、知恵を絞りながら対応することができる範囲でした。しかしこれからは、それだけでは十分でなくなってきたわけです。近い将来、今までのような対応ではどうにもならない事態になるはずです。そのようなときに何をすべきかというのが難しいところです。省エネを実施し、省エネで対応しきれなくなったときに、再生可能エネルギーなどの利用といった流れになっていくと考えられるので、そのようなことを考慮した戦略を立てる必要があるでしょうね。
2つ目は、「コミュニケーション」だと思います。どのようにしてお客様やステークホルダーの方々、さらには社員に対してソニーという会社が行っていることを理解していただくかということです。そのようなコミュニケーションこそが、今後は大事になってくるはずです。
コミュニケーションに関しては、ソニーが行っていることを伝える=社会に対して環境問題への意識を高めてもらうといった、社会全体をよくしていこうといった流れにつながっていきます。そういった点は、しっかりとお伝えしていきたいですね。またその際に気をつけるべきことは、環境への取り組みを真摯に伝えるということです。
環境への取り組みを伝えることについては、「真摯に取り組んでいる姿勢を、社内外にしっかりとコミュニケーションしていくのが大切」と、当社の社長もはっきりと話しております。
ソニーは製品サービスの提供を行う会社であるので、<ブラビア>JE1という製品のように、実業を通じた環境に配慮した商品をお客様にお届けすることが重要だと考えています。
- 製品作りにおける環境負荷を認識しよう
- ソニーの環境方針-「Green Management 2010」
- 製品技術の向上と環境への取り組みのバランス
- 環境のために部品のチェックも妥協しない-「SS(ソニー・スタンダード)-00259」
- 製品にも環境への配慮-<ブラビア>JE1
- 「コミュニケーション」が環境への取り組みのカギ
- エンターテインメント分野でも環境を考える