始めは、このキャラバンに環境というテーマがなかったようですが。
科学(理科)などの実験全般をテーマにということで始まったのですが、訪問した各地の小学校や協賛をお願いしている企業様から、環境に関する実験の要望が多く寄せられていました。そのようなこともあって、2年目から環境もテーマに加わるようになりました。
キャラバンでは、環境をテーマにどのような実験を行っているのですか。
弊社の60周年事業の一環として2005年にスタートしたのが、「科学実験キャラバン」です。そのときのネタが「空気」と「電気」と「音」でした。そのようななかでテーマを増やしていこうということになり、「環境」の実験を始めたのです。燃料電池、水素ロケット、二酸化炭素と珊瑚を用いたものなどクイズを交えてエコな実験を行っていました。実験の開発や講師役は、弊社の「科学創造研究所」「科学ソフト開発部」の社員などがあたりますが、今ではその社員の誰が行っても実験ができるまでに上達しましたね(笑)。
2006年は8月の上野の「国立科学博物館」からスタートして、1月の「日本科学未来館」で終了しています。この「学研 科学実験キャラバン」では、自宅で簡単な実験が行える「実験ハンドブック」というものをお配りしています。告知はウェブサイトや学校の先生向けの「教育ジャーナル」などで行っております。
訪問するところは年々増えているのですか。
年度によって訪問する数に変動があります。2005年度は28ヶ所6174名、2006年度は29ヶ所8829名、2007年度は10ヶ所2715名です。これまで67ヶ所18000名の方々に体験していただきました。来て欲しいという嬉しいご依頼はたくさんいただくのですが、このキャラバン以外にイベント会場などでも同じ実験を行っているので、今のところは人的な問題もあって仕方なくお断りする場合も多くなっています。もちろん、2008年度も募集しておりますので、弊社の「Kids Net」をご覧ください。
キャラバン以外に、学研教室や他部門でもこういった形の実験を行っているので、正確な数は分かりません。規模の大小にかかわらずということであれば、土日も行っているのでかなりの数になるでしょう。
このキャラバンを始めたきっかけとして、学校での理科の授業時間が少ないということもあって、児童・生徒たちが実験に触れる機会がないという問題がありました。今はゆとり教育から一転して実験を増やそうという方針に変わりましたが、今度は現場の先生方がその変化に困惑しているという事情もあります。
そのような背景もあって、環境教育や科学実験教室などを民間企業と連携して実施する学校が増えてきています。
- ホタルを通じた環境意識-「ほたるキャンペーン」
- “さんせい“雨には反対-「酸性雨調査キャンペーン」
- 大きな反響あり!-「大気汚染調査キャンペーン」
- 実験をじかに体験できる-「科学実験キャラバン」
- 目指せ上位ランク!-「ハイブリッドカーゲーム」
- 無料で配布-「学研まんがでよくわかるシリーズ」