5月4日を「TBSエコの日」と定めたのは、「TBSグループ環境ビジョン」を定めた2007年に、時期を同じくして「みどりの日」が制定されたからというのが、ひとつの理由です。

また、ゴールデンウィークの時期には海外旅行や帰省する人は多いのですが、時代の変化もあって、あえて混み合うこの時期に遠出を避ける人も増えています。そこで、都心に残って休日を楽しむ多くの人たちに、“エコ”を訴求するのはとても意味のあることではないかということが、NPO法人の方々とのミーティングや社内の会議などで話題に上るようになったのが、もうひとつの理由といえます。

そして、NPO法人の方々と相談しているうちに、「ゴールデンウィーク」のことを「グリーンウィーク」と呼ぶのは、略すると同じ「GW」ということもあり面白いのではないかという話になりました。このような流れで、都心にいる人たちがほっとできるイベントを実施したいということで始まったのが、「TBSグリーンウィーク」なのです。

過去の「TBSグリーンウィーク」では、様々なイベントを行っています。一昨年（2008年）と昨年（2009年）は、ワークショップなどの体験型のイベントを数多く行いました。ショーのように単に見るだけというよりも、実際に参加してもらうほうが思い出として残るのではないかと考えたのです。ただし、あまりにも“エコ”に偏って訴求し過ぎると面白味がなく、逆に面白さだけを追求すると環境というテーマから離れてしまいます。そのようななかで、自分で何かを作るなど、実際に体験していただいて記念にでもなればということで、ワークショップなどのイベントを設けました。

一昨年の「TBSグリーンウィーク」では、お箸メーカーの兵左衛門さんのご協力で、My箸（かっとばし）づくりのイベント「かっと箸作りワークショップ」を実施しました。参加した方々が作った箸を兵左衛門さんの工場で塗装をしてもらい、その本人に送っていただきました。これは、参加した皆さんにとって、とてもいい思い出になったのではないかと考えています。

ほかにも、「風呂敷トークショー」や「エコバッグファッションショー」も行いました。風呂敷の使い方を学ぶことができる「風呂敷トークショー」では、参加した方々に風呂敷をプレゼントしています。大学生との環境系のサークルの方々と一緒に開催した「エコバッグファッションショー」には、小池環境大臣（当時）もいらっしゃいました。

昨年は、田中義剛さんでおなじみの花畑牧場さんにご協力いただき、「花畑 Café」をオープンしました。店内では、環境に優しい牧場のことを分かりやすく説明した、「牧場の循環システム」のパネルの展示も行いました。

また、TBS 放送センターの1Fロビーでは、「エコプライ」というペットボトルのキャップをリサイクルして作られる板材を展示しました。

実は、ペットボトルのキャップがリサイクルされて「エコプライ」という板材に生まれ変わるのですが、それが販売され、建築現場や養豚場などで用いられています。板材の売り上げがワクチン代となって、発展途上国の子どもたちの命を救っているのです。

当社では各所でペットボトルキャップの分別回収を行っていますが、ペットボトルキャップの専用回収BOXがないところでは、自主的に社員がダンボールの回収BOXを作成しており、集めたキャップを持ってきてくれます。

しかし、「エコプライ」の認知度はまだ低いため、メディアとして多くの方々に知ってもらう手助けをすることができればと考えています。「エコプライ」のニーズがなくなると、せっかくペットボトルキャップを集めても無駄になってしまうことになりかねません。そこで、ニーズを高めたいこともあって、ハートや星型に切り抜いてキーホルダーを作るというワークショップを、TBS放送センターの1Fロビーで行いました。

昨年のグリーンウィークでは、NPO法人のグリーンバード赤坂チームと一緒に、赤坂の街のゴミ拾いも実施しました。ちなみに、このイベントは今年（2010年）にも実施しています。来場者の方にも参加していただき、グリーンのビブスを着て掃除を行いました。