「グリーンスクール事業」とはどのようなものか、お聞かせください。
「グリーンスクール事業」とは、学校の校舎の壁面に緑のカーテン(グリーンカーテン)を設置して、学校と協働して温暖化防止を進めていく事業です。
グリーンスクール事業は、区内小学校の協力を得て、学校の夏の暑さ対策と温暖化防止のため、行っていこうということで始まりました。
学校の配置は、日当たりを考えて障害物のない校庭が南側に、校舎が北側にあるのが普通です。そして校庭に面した校舎の南側に教室が並ぶことになるので壁面緑化を行いやすいのです。
「グリーンカーテンによって教室が暗くなってしまうのでは……」といった声をいただきますが、実際に設置してみると、緑色のやさしい光が差し込んでくるのでそのような心配はありません。
区では単に涼しくするというだけでなく、環境教育といった面にも配慮しています。子供たちにグリーンカーテンに関心を持って欲しいのですが、楽しみがなければ興味を持っていただけないでしょう。
そこで、ヘチマ・キュウリ・ゴーヤといった実の成るものや、色が鮮やかなアサガオなどといった蔓性の植物を使っています
平成19年の区内のグリーンスクール実施校は、「中島根小学校」「北鹿浜小学校」「江北小学校」の3校です。学校の児童や先生が、業者さんの指導でプランターを並べて苗を植えるのはゴールデンウィークの連休明けになります。
7~8月、特に夏休みの期間は植物の成長が早く、数週間での伸びには驚かされます。一番変化がわかる時期が夏休みにかかってしまうというのは、環境教育の面では残念ではありますが。
やはり、ヘチマ・キュウリ・ゴーヤといった実の成るものは、成長したら採って食べるのですか。
そうですね。子供たちが楽しみを感じるという点では、ただ伸びていったという感想ではつまらないですよね。
高いところに成ったものは業者の方に採ってもらうのですが、手の届くところに成ったものは先生や児童たちで採っています。
収穫の喜びを味わうとか、食育といった面からもいいことではないでしょうか。実際に、中島根小学校では給食の食材に、北鹿浜小学校では理科の教材に、江北小学校ではタワシ作りなどの材料に使いました。
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