最後に足立区の今後の環境への取り組みについて、お聞かせいただけないでしょうか。
先ほどの話にあったように、今後は環境に配慮できる人を育てる、「環境教育」という事業をひとつの柱として、力を入れたいと考えています。
足立区は学校数が非常に多く、小中学校併せて100校以上あります。人口の問題もありますが、他の区と比べても多いのではないでしょうか。学校の先生方は日々の授業や生活指導のことに精一杯で、なかなか環境学習まで手が回らないという事情があります。
そのような先生方のために、環境の専門家を学校に派遣して講習会をしていただく事業を行っています。児童・生徒たちだけに役立つのではなく、先生方にも環境問題を教える方法を学んでいただき、先生自身で子どもたちに教えられるようにレベルアップすることを目指しています。
環境教育は子どもたちだけが対象ではないので、環境フェアなどのイベントや地域の学習会を通して大人の方々に、あるいは区の職員に対しても啓発事業を進めています。
環境教育事業と関わりが深いのですが、区では温暖化対策が特に重要と考えています。私たちの課で行っていることは、ほとんど温暖化対策に結び付くような事業です。温暖化はかなり差し迫った問題であって、最近の異常気象などもその兆候といわれています。
区民の方々に温暖化の現状を知っていただき、協力していただくことが必要です。温暖化防止のために家庭でできることは数多くありますが、自分でできることをひとつでもいいから実践していただきたいのです。
区の広報やホームページなどの媒体で、温暖化をはじめ、現在の環境問題についてなるべく分かりやすく、ホットな情報の提供を心がけたいと考えております。
※なお、本インタビューにおける掲載写真・図については足立区役所様より許可をいただいております。
谷口 様
貴重な時間のなか、取材にご協力いただきありがとうございました。
足立区における環境に対する熱い思いが伝わってきました。
環境家計簿の登録で「マイボトル」をもらえるのが魅力的です。
- 足立区民の努力を形に‐「あだち区民環境家計簿」(1)
- 足立区民への浸透は現在進行形‐「あだち区民環境家計簿」(2)
- 環境教育の見直しに一役‐「グリーンスクール事業」(1)
- 実際に体験することが大事‐「グリーンスクール事業」(2)
- 環境問題へ興味を持つきっかけに‐「打ち水事業」
- 環境に配慮できる人の育成が柱