東京商工会議所

非営利団体

あらゆる人に環境への意識を-「eco検定」

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東京商工会議所

「eco検定」受験者の年齢・性別などの傾向はありますか。

傾向のひとつとして、男女比率が7:3ということが挙げられます。これについては、第1回~第3回すべてを通して見てもあまり変わってはいません。正直、女性の受験者がもっと増えてもいいのではないかと考えています。女性の方が、家庭や普段の生活のなかで環境問題を実感する機会が多いのではないかと感じているからです。


受験者比率に関しては、第3回については20代の割合が高くなっています。第1回の20代の受験者は28%ほどだったのですが、第3回では37%にまで増えているのです。特に学生の方々に関心を持っていただいているようで、それが増加の理由といえるのではないかと思います。

「eco検定」のデータ・第1回と第3回の比較

第3回の「eco検定」の最年少合格者は……11歳ですか!?

これについては、私も驚いています。今まで行った「eco検定」では最年少は12歳、最高齢は86歳の方が合格しているのです。落とすための試験ではないといっても、正直なところ11歳で合格するのはかなり難しいのではないかと思っています。でも、親子で受験なさっている方が直前までテキストで勉強している姿も数多く見られました。


さらに驚くことに、第3回では10歳未満の方が2人受験なさっています。「eco検定」は大人でも迷ってしまう設問がいくつかあるのですが……すごいですよね。しかも時事問題もいくつか出題されていて、新聞などを読まなければ解答することは難しいのですが。


最近は学校でも環境問題に力を入れていることもあって、子供たちにも「eco検定」に関心を持っていただきうれしく思います。エコプロダクツ2007にブース出展した際に、「eco検クイズ」を行っていたのですが、子供たちの環境の知識・環境への意識は非常に高いと感じました。

「eco検定」の受験者は、やはり東京が多いのですか。

そうですね。東京・千葉・神奈川・埼玉といった関東圏だけで、全受験者数の半分近くを占めています。

「eco検定」をどのような方たちに受けていただきたいとお考えですか。

商工会議所という立場上、社会人の方が受験することが多いのですが、「eco検定」は学生の方をはじめ、あらゆる地域の方の幅広い層に受験していただきたいと考えています。また、定年退職を迎える団塊世代の方々、主婦の方々にも受験していただきたいですね。やはり、主婦の方々は家庭における環境問題に一番近いということもありますし。


「eco検定」を受けないにしても、「今の地球の環境問題はどうなっているんだ?」といった興味本位でもいいので、テキストだけでもぜひ読んで欲しいですね。実際、受験者約4万人に対して、テキストは6万部以上売れています。試験は受けなくても、環境学習の一環としてご購入いただいている方が多くいます。


社会人の方にはやはり、すべての方々に受けていただきたいですね。少し前は、企業活動の環境というと対外的な企業アピールといった捉えられ方が多かったのですが、最近では消費者の方々が環境に配慮した製品でないと購入しないといった意識の高まりもあり、環境問題により真剣に取り組むようになってきていると思います。

「eco検定」の合格について、何かプレミアムをお考えでしょうか。

確かに他の検定では、合格したからにはプレミアム的なものが欲しいといった声が多いですね。でも「eco検定」の合格者からは、「合格したからといって何ができるんだ」という声よりも、「合格したからには自分で率先して活動しなくては」という声を多くいただいております。


「eco検定」を受験される方々はその趣旨をご理解してくださる人が多いと感じています。ただし、せっかく合格したのにそこで終わりというのではもったいないので、「スキルアップ事業」というものを予定しています。そこでさらに知識を身につけ、環境の専門家を目指すというのもいいでしょう。そういった仕組みを構築できればと思います。


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