面白さだけでなく、環境にやさしく、安心・安全なアミューズメント製品の開発を目指す
:: バンダイナムコエンターテインメントのCSR・環境活動
今回は、ネットワークコンテンツや家庭用ゲームソフト、アミューズメントマシンの企画開発販売を手掛けているバンダイナムコエンターテインメントを中心に、バンダイナムコグループの取組みをご紹介します。
アミューズメントマシンというと、派手な電飾でキラキラと輝き、消費電力量が多いというイメージを持っている人もいるかもしれません。バンダイナムコエンターテインメントでは、そのイメージを払拭しユーザーに正しい認識を伝えられるよう努めつつ、安心して楽しみながら、楽しい未来へと繋がる製品やサービスを提供しています。業界におけるCSRの取組みにおいて圧倒的リーディングポジションを築いている株式会社バンダイナムコエンターテインメント。今回は、事業推進室 品質保証部 品質保証推進課 アシスタントマネージャー 平 秀之氏にお話しをうかがいました。
バンダイナムコエンターテインメントでは、どのようなコンセプトのもと、CSR活動を実施されているのですか?
平氏:当社を含めたバンダイナムコグループ全体で「Fun For the Future! 楽しみながら、楽しい未来へ。」という合言葉を掲げ、取り組んでいます。エンターテインメントを提供する企業として、かしこまった真面目な内容だけでなく、子ども達に「面白い」と思ってもらえるような環境活動、CSR活動を考え、無理のない範囲で続けることを目指しています。そのためには、事業に即したCSR活動を行うことが重要になってきます。
“事業に即したCSR活動”とは、具体的にどのような内容なのでしょう?
平氏:「事業に関連した取組み」ということになります。例えばバンダイナムコエンターテインメントでは、アミューズメント施設などに設置してあるアミューズメントマシンを作っていますが、アミューズメントマシンは1,000を超える部品で構成されています。その部品に含まれる化学物質の適切な管理や、消費電力の削減などを進めている他、製品の長寿命化を目的に、廃棄することなく外装やソフトの交換対応によって長い期間遊べるよう、製品の「キット」化を進めたり、アミューズメントマシンのマテリアルリサイクルなどにも取組んでいます。
「環境配慮設計ガイドライン」に関わる取組みについて教えてください。
平氏:より明確に、環境負荷抑制を達成しているか提示するため、2012年1月に「環境配慮設計ガイドライン」を作成しました。昔から化学物質管理や省エネルギーには取組んでいましたが、ガイドラインを作ることで、これまで以上に開発や設計の担当者の環境配慮意識が高まり、推進の大きな一助となりました。
ガイドラインには、「化学物質管理」、「省エネルギー」、「省資源」、「リサイクルし易い設計」という4つの基準があります。これらの基準に従い、専用の環境アセスメントチェックシートで担当部署が判断し、評価します。その際、「化学物質管理」のクリアはマストで、さらに残り3つの基準から1つでも当てはまれば「エコアミューズメント」として認められます。
「化学物質管理」に関しては、BNEグリーン調達基準に沿った部材選定が絶対条件になります。「省エネルギー」は、お客様の商品未使用時における、自動停止機能を有する省エネルギーモード搭載など、従来の類似品と比べた大幅な電力削減といった項目があります。「省資源」は、輸送の際のダンボール使用量の削減が挙げられます。それだけでなく梱包の設計を見直し、コンテナに従来5台積んでいたところを7台に増やすことで輸送効率を上げ、結果として石油燃料の使用を抑える「省資源」といった効果にも繋がっています。「リサイクルし易い設計」は、部品への素材名の刻印や、解体しやすい構造か、というようなチェック項目があります。
現在、認定されている機種はどのくらいあるのですか?
平氏:対象となる機種は、2012年1月以降に国内向けに販売されたアミューズメントマシンで、現在、32種類が認定されています。「環境配慮設計ガイドライン」策定以降に発売された国内向けマシンが9割以上を占めています。詳細は、当社のホームページで認定機種の一覧を開示し、クリアした項目も明記しています。
「エコアミューズメント」機種自体には、「エコラベル」を表示しています。このマークは、当初環境を意識した葉っぱのデザインでしたが、子ども達にも親しみを持ってもらいたいという思いから、自社発のIP(Intellectual Property:知的財産。エンターテインメント業界における作品やキャラクターの意)である『太鼓の達人』(図1参照)のどんちゃんを取り入れたデザインに変更しました(図2参照)。
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