株式会社ファミリーマート

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環境への取り組みは「ISO14001」の取得がきっかけ

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株式会社ファミリーマート

「Rainforest Alliance」認定商品や「We Love Green」商品というものがありますが、これはどのようなものなのですか。

ファミリーマートでは「Rainforest Alliance」認定商品を取り扱っており、チルド商品が3アイテム、缶コーヒーが3アイテムの全部で6種類を展開しています。「Rainforest Alliance」というのは、1987年に熱帯雨林の保護と維持を目的として、ニューヨークに設立されたNPO団体のことです。

現在ファミリーマートの柱として打ち出しているのは、「三ツ星パスタ」といったスパゲティ、「Sweets+(スイーツプラス)」というオリジナルデザート、「できたてファミマキッチン」といったファストフード商品です。「できたてファミマキッチン」については、レジカウンターのそばにある揚げ物関連の商品をイメージしていただくと分かりやすいかと思います。フライドチキンは年間で約1億3,000万本も売れており、国民1人当たりでは1本食べているといった計算になります。

実は、パスタ・デザート・フライヤーの3商品に続く第4の柱として打ち出しているのが、チルド飲料です。現在では、「あじわいFamima Cafe」というチルド飲料のブランドに力を入れております。そのうちの3アイテムが「Rainforest Alliance」認定商品です。環境に配慮したコーヒー農園から採れたコーヒー豆を使い、さらなる商品の開発を行っています。

「Rainforest Alliance」認定商品-チルド商品
「Rainforest Alliance」認定商品-缶コーヒー

単にコーヒー豆とひとまとめにするのではなく、コーヒー豆のなかでも環境に配慮した農園で育った安心・安全な豆という点は、消費者が本当に求めている部分ではないかと思っています。「Rainforest Alliance」の認定ではほとんど農薬を使っていない、生態系の保全や土壌への配慮をしている、農場で働いている人たちの労働環境が十分整っているなどの点を重視しているのです。「Rainforest Alliance」の認証ラベルがついていれば、環境に配慮していることが証明されることになります。そのようなコーヒー豆を使った商品を、今後も展開していきます。

ちなみに、「Rainforest Alliance」の認定ラベルには、カエルのイラストが描かれています。実はカエルというのは、水のきれいなところでなければ棲むことはできないのです。そのような意味もあって、カエルのマークが採用されているようです。

「We Love Green」商品については、どのような展開をなさっているのですか。

「We Love Green」商品とは、ファミリーマートが開発した環境配慮型プライベートブランド商品です。実は、「ファミリーマートではチェーン全体として環境問題に取り組んでいるんだ!」という意識を高めるために、商品より先に「We Love Green」マークを作成した経緯があります。

「We Love Green」商品

チェーン全体での取り組みとなると店舗も含めることになるため、加盟店の店長やスタッフなどを合わせると、約10万人の規模となります。その大規模な人数全体でISO14001を取得しようという話になるわけですが、同じ目標に向かうということもあって、何か象徴的なものがあればと思っていたのです。

そのような背景もあり、環境活動を展開するに当たって、最初にファミリーマート店舗のオーナーや店長、ストアスタッフを対象にマークとキャッチコピーの募集を行いました。それぞれ別に募集したのですが、当時専門学校に通っていた19歳の学生と、20歳の学生の最優秀作品を2つ組み合わせて、「We Love Green」というブランドとなったわけです。そして、「We Love Green」マークを作ってから、環境配慮の商品の企画を開始しました。

このように、「We Love Green」マークはファミリーマートの環境保全の象徴的なものとして打ち出しているのです。約17アイテム(2009年6月時点)が、「We Love Green」商品として展開されています。

ちなみに、圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする配送車や低公害車である社有車、ペットボトルからリサイクルされた「再生ポリエステル」を使用したユニフォームなどにも「We Love Green」マークがついています。

「We Love Green」マーク

「Rainforest Alliance」認定商品や「We Love Green」商品を企画するに当たって、苦労なさったことはありますか。

環境に配慮した商品だからといって、お客様が購入なさるというわけではありません。お客様が商品に求めているのは、まずは「品質」です。商品を購入して実際に使う場面を想定し、その商品を本当に自分が気に入って使うことができるか、安心して使用することができるのかが重要です。次に求めるのは、商品に適した値段なのかといった「価格」だと思います。そして、残念ながら3番目に環境に配慮したものかどうかという「環境」が続く傾向があります。

「We Love Green」商品では、単に環境に配慮していることをアピールするのではなく、品質の点でも全く問題がないことに加えて、価格もリーズナブルでありながら環境に配慮しているという形で打ち出しています。

商品パッケージをご覧になっていただくと分かりますが、そこには品質に関するメッセージというものが記載されています。そういったメッセージの記載に加えて、「We Love Green」マークによってどのような点で環境に配慮しているのかが分かるのです。このような内容を、しっかりお客様に伝わるような形で展開していかなければならないと思っています。

お客様などから、何か反響などはありましたか。

イベントに出展したときなどでは、このような環境配慮型商品をファミリーマートが展開していることに関して知らなかったといった意見が多いですね。「コンビニエンスストアでも、ここまで環境に配慮した商品を作っているんですか?」といった声をよく耳にします。


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