カタログ、お届け箱、お届け袋に関しても環境に配慮なさっているようですが、具体的にどのような取り組みを行っているのか、お聞かせください。
カタログについては、次に挙げる大きな取り組みが3点あります。
- 紙の材料
- インク
- カタログリサイクル
まずは、紙の材料です。当社はカタログを中心にお客さまに商品を紹介しているため、カタログに用いる紙の品質についてはこだわっています。カタログの紙の品質が落ちてしまうと、お客さまのお手元に届く商品と、カタログに掲載されている写真の色が違うなどという問題も起こりうるわけです。しかし、カタログに使用する紙の量は膨大になります。そのため、環境になるべく負荷をかけないカタログ作りは企業の社会的責任の側面においても非常に重要であると認識し、調達元の明確なパルプを用いることをルール化して取り組んでいます。
原料はしっかり管理された植林木から生成されたパルプで、原生林から伐採されていないということがキチンと証明できるものを使うようにしています。また、間伐材パルプや里山材パルプ、廃材パルプ、古紙パルプも調達元が明確なものであるため、積極的に利用しています。
次に、インクです。インクについても、大豆やアロマフリーといった環境に配慮したものを使っています。
インクについては、原則として人体に有害な成分を含まないアロマフリーインクや、石油系溶剤を植物系溶剤に代替し、省資源に貢献する大豆インク、植物性インクを使用しています。
最後が、カタログリサイクルです。これについては当社だけではなく、配送業者様や製紙会社様、さらにはお客さまにもご協力いただいて成り立っております。
当社はカタログをメインにダイレクトマーケティングを行っているので、企業の責任としてお客さまにお配りしたカタログは、何かしらのリサイクルのルートに乗せるべきと考えていました。
神戸などの住宅地であれば、古紙回収業者さんによっていつでもリサイクルのルートに乗せることはできるでしょう。しかし、当社は全国にお客さまがいらっしゃるので、場所によっては古紙回収業者さんが巡回しないところもあるわけです。そのような地域にお住まいのお客さまにも、当社が配布したカタログのリサイクルにご協力いただけるよう始めました。
配送業者様には当社の製品をお届けすると同時に、カタログを回収してきてくださいとお願いをしております。商品をお客さまにお届けした分だけ、トラックの荷台に空きができます。そのスペースを利用して、当社のカタログをお客さまより回収して戻ってきていただきます。そうすることで、環境への負担をあまりかけず、効率よくカタログを回収することができます。現在では当社でお取引をしている全国の配送業者様に、お客さまからカタログの回収依頼を受けたときには引き取ってくるようにお願いしています。
去年(2007年)までは回収は年2回でしたが、今年(2008年)からは通年でいつでもカタログ回収を承っております。ただし、お中元やお歳暮などの配送の多い時期は、ご協力いただいている配送業者様の負担を考え、お客さまにもご遠慮していただくようにお願いをしています。また、製紙会社様では植林活動を行っていますので、その活動に対して当社も参画させていただいております。
カタログリサイクルに関しての、お客さまの反応はどのようなものですか。
当社のCS(カスタマー・サティスファクション)部署には、ありがたいなどといった声をいただいております。
また私のほうにも、直接お客さまの声をいただいたりしております。商品を企業様へお届けすることもあるのですが、企業様ではカタログ回収に持っていくことは難しいようです。当社としては、積極的にカタログ回収を行うというスタンスではなく、お届けしたカタログがリサイクルされるのであれば、私たちが回収をしなくても十分だと考えております。カタログ回収が通年となったことに関しても、嬉しいという声をいただきました。
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