今回の「エコなニュース」は“宅急便”という登録商標でおなじみのヤマトホールディングス株式会社傘下である、ヤマト運輸株式会社様の取り組みをご紹介。
ヤマト運輸株式会社様では、車両の使用台数の抑制や低公害車の導入、エコドライブの推進など、数多くの取り組みをなさっているようです。その詳細は、どのようなものなのでしょうか。
CSR推進部 環境推進課 課長(現・経営戦略部 課長) 秋山佳子様
早速ですが、よろしくお願いいたします。
環境に関する取り組みを始めたきっかけをお聞かせください。
ヤマトホールディングス株式会社では「地球環境委員会」という組織が設置されており、そこがヤマトグループにおける環境保護活動の中心となっています。同委員会を中心に、事業に関連する環境問題の研究や情報の共有、グループ各社における効果的な施策の実施を図り、企業としての社会的責任を果たしてきました。
多くの車両を使うヤマト運輸は、以前より地球温暖化防止への取り組みを積極的に推進しており、大気汚染対策やCO2排出量の削減、エコドライブの推進や廃棄物削減とリサイクルなどに取り組んでいました。そのような流れから、2010年にCSR推進部のなかに「環境推進室」が設立され、翌年に正式な部署となるのに伴い「環境推進課」に名称を変更しました。現在(※2012年1月現在)、ここに私が所属しているわけです。
「グループ企業理念」のなかに、ヤマトグループとしての10項目の企業姿勢を定めているのですが、そのひとつが「環境保護の推進」です。そこでは“ヤマトグループは、環境問題への取り組みが人類共通の課題であると認識し、環境保護活動を自主的・積極的に推進します。”という内容を掲げています。多くの車両を使うことから、地球温暖化と大気汚染への対策を最優先で取り組むべきテーマだと述べているわけです。
この企業理念に基づいて2003年に策定されたのが「ヤマトグループ環境保護宣言」です。このなかでは、環境保護活動推進の要として、大気汚染防止施策や地球温暖化防止施策の積極的な推進、廃棄物を分別し再利用可能な資源を分けることによるゴミの排出量の削減、グリーン購入の積極的な推進など、5つの重点事項を定めています。
そして、2003年9月には「ヤマト運輸 地球温暖化防止目標」を策定しました。ヤマト運輸は企業としての成長を維持しながら、2012年度のCO2総排出量を2002年度比で99%に抑制、宅急便1個当たりのCO2排出量(原単位)を30%削減するという高い目標を掲げました。
- グループ全体で地球温暖化防止対策を推進
- できるだけ車両を使わない集配
- どうしても使うならば低公害車
- 安全と環境に配慮した運転の徹底
- 社内における環境啓発活動の推進
- 創業100周年に向けた環境への取り組み